こんにちは
パパゲーノです。
今回は私の好きな本『おにたのぼうし』
について書こうと思います。
作者のあまんきみこさんは
小学校の教材でもお馴染みの作家さんですよね。
私が小学校の先生をしていた時
節分の時期になると
決まって子どもたちにこの本を読みました。
そして絵本の絵は
私のだいすきな岩崎ちひろさんが手がけたもの。
絵のひとつひとつ
またこれがとても柔らかく素晴らしいのです。
あらすじですが、
主人公のおにたは
人間との交流を望みながらも
節分の夜に人間から「鬼は外」
と鬼が悪者にされることに
心を痛める優しい鬼の子です。
そのおにたが
病気の母親を看病する貧しい少女と出会い
自分の角を隠して食事を届ける物語です。
しかし少女は鬼という存在を恐れ
母親のために豆まきをしたいと話すと
おにたは悲しそうに姿を消し、
おにたのかぶっていた麦わら帽子と
黒豆だけがそこに残されます。
「善意の人」が「善意の人」を
傷つけるといつなんともやりきれないお話。
おにたは人前に姿を見せることすら
はばかりながら
社会の隅で生きるマイノリティです。
おにたが「黒」鬼であることは
おそらく意図的なのではないかと思います。
「無知であること」
「想像力が欠如していること」
そうした人間的な未熟さが
時に人を致命的に失うのだとして
私たちはそれをいかにして
回避することができるのでしょうか。
この少女は悪くないのだ、
おにたが堂々と鬼であることを隠さずに
彼女に姿を見せれば
彼女はきっとわかってくれたはずだ。
という意見はまさに
「他者に対する想像力の欠如」から来る
マジョリティ立場からの暴力的な意見
なのではないかと思います。
優しさが報われない切なさ
理解し合えないことの悲しさ
これらを感じる人が
もっともっと少なくなれば
社会の何かが変わるのだと思います。